医薬品QA業務・GMP対応・各種資料作成・監査・通訳いたします。GMP、GDP業務を通し、医療用医薬品、OTC医薬品、副原料、サプリメントに関わる品質マネジメントの根本からの完成を貴社にお届けいたします。

QA業務構築支援

承認申請やGMPの内容は各国で異なります。
世界調和した規制に各国の思いが上乗せ文書化されます。
それらの解釈や対応する考え方を説明いたします。
(写真はアメリカでの学会発表)
貴社手順書を日欧米ガイドラインに対応したものへと改訂いたします。
査察対応としての模擬監査を実施いたします。
査察時の通訳もいたします。


提供サービス
・QA支援各業務

  

4,500円(1時間あたり)
・講演

  

9,000円(1時間あたり)

営業日時
月曜日 ~ 金曜日 9:00 -16:00
経歴:医薬品のガイダンス調査:現在まで29年
   医薬品、治験薬の品質保証:9年
   医薬品、治験薬の分析:13年
   医薬品開発の企画、調整:7年
   業界団体所属:12年
お問合せ
下記までお知らせください。
mail: q12.hataconsul@gmail.com
   
Blog
次回Blogは2026年9月12日予定
日本やアジアについて、友人HP StabilityHubにも投稿しております。
安定供給のために(2026年5月7日)

コロナ禍(2019)やトランプ関税(2025)、イラン戦争(2026)によって、医薬品のサプライチェーンが予想しなかった影響を受けてきました。

PIC/Sは、PIC/S GMPのAnnex 15(Qualification and Validation)のコンセプトペーパーを公開し、このAnnexを原薬にも適用すること、また、原薬の輸送にGDPを適用したいことを述べています(2026.1)。

IPEC(国際医薬品添加剤協会)は、添加剤の安定性ガイドの改訂案を示し、添加剤の安定性について、倉庫保管での安定性、正式な安定性試験又は何らかの安定性試験によって確認しておくことを述べています(2026.3)。

厚労省は、日本における承認の際、安定供給上の必要性に応じてUSP-NF(USP国民医薬品集)又はEPの規格及び試験方法によって承認が可能である課長通知を発出しました(その後JPの規格及び試験方法に一変、2026.4)。 これらの規制変更は、バラバラに起こっているようにも見えますが、そもそも世の中の大きな変化の中で、医薬品業界が対応してきたことのようにも感じられます。自身、自社ができることをしていきたいと思います。(写真は横浜に咲いたツツジ)

GMPは心(2026年1月9日)

GMPは心だとおっしゃった人がおられます。

使ってくださる人(医師、患者さん)のためにとモノ作りに誠意を持つことで、高品質で安定的な製品がもたらされるのは確かなことだと思います。

心遣いが製品品質の品質特性にどこまで影響するかは分かりませんが(今後の研究テーマ)、モノ作りは多くの人の協力で達成されることであるのを考えると、作業に関わる人たちのチームワークの良さ(仲の良い関係)が大切になります。 チームの人たちや使ってもらえる人たちのことを思いやるという世に役立とうとする思いが大切(尊い)です。

ICH Q1(安定性試験法)案の公開 (2025年9月8日)

Q1のステップ2案が出され、用語集まで16章のほとんどすべての章が追記又は新設されていて、化学薬品のみならず、タンパク質、ワクチン、医薬品と同梱される溶解液、また先進治療医薬品(薬機法対象外)にも適用されることになります。
改訂案ではまず、開発時には、加速試験と苛酷試験を行い、それらの結果は製品の知識となり起こり得る逸脱時の対応に役立つとされます。これらの結果は申請時の安定性試験のデザインに有用とされ(第2章)、安定性モデリングの利用が書かれています。安定性モデリングは、一つの主な分解反応の機序のもとに、種々の温湿度での保存結果から期待する規格下限値に(含量が)到達する時間(年月)を予想するものです(付属書2)。

光安定性試験では、新たな光源としてLEDが限定的に、光感受性のある検体に利用可能となっています。光源の安定的な供給やコスト面から検討された結果だと思います(第8章)。

(原薬や製剤の)中間体の安定性についても評価することが必要となります(第9章)。

短期の保存条件では、承認取得を目指す保存条件以外の承認後の保存方法について、必要に応じて設定するとされました(第10章)。

製剤の製造日は、原薬と他の成分を最初に混合した日との定義が出され、これまで特に定まっていなかった定義が提案されていますが、各国の状況により異なる定義の設定が許容されます(第13章)。変更管理については、安定性プロファイルへの影響を評価することで、包装の変更を検討できるといった記載ともなり、各国(日本)でも薬事規定の変更が必要になるものと思われます。

Q1のトレーニングマテリアルも公開予定であり、減数試験についてはより具体的な安定性試験で利用する仕方について説明されます(付属書1)。

ICH Q1の改訂について(2025年5月7日)

ICHの安定性試験に関するガイドライン案が出されました。包括的なガイドラインとしたとされますが、従来のガイドラインから変更になる点を挙げてみました。

・開発時には、必要があれば温度サイクル試験や凍結・融解試験を行う。

・試験開始にあたり、CQA(規格項目)の特定を行う。

・申請用安定性のロットは、原薬はパイロットスケール以上3ロット、製剤は2ロットがパイロットスケール、1ロットはそれ以下のスケールも可(試験の3回繰返しは規定なし)。生産スケールでない場合は、申請時に生産スケールでの安定性試験実施のコミットメントを行う。

・異なる(複数の)製造所を利用する場合は、それぞれのサイトの品質データが必要。その結果により安定性試験の必要性を検討。

・-20℃以下の保存(貯法)のものの加速条件は、5℃、25℃又は30℃とする。

・光安定性試験では光源としてOption3、LEDを追加する。(主な波長は400nm以上)

・光安定性試験の曝光条件は120万ルクス、200ワットと変更はない。その強制分解試験は2倍量と変更はないが、より穏やかな条件が望ましい場合は、400nm以上4~26万ルクス、350~400nm0.3~3ワット、1~7日曝光とすることができる。

・中間体についても安定性の検討が必要。

・表示以外の保管が患者さんのために必要であれば短期安定性を検討する、例えば冷蔵品についての室温での短期保管。

・使用時の安定性試験は2ロット必要で、(各国規定により)表示する。

・安定性の評価において、使用期限の起算日は製造開始日とする。ただし製造開始から30日以内に出荷日が設定されるのであれば、出荷日を製造日とすることができる。

・安定性データの評価について、安定性モデリングの考え方Annex2が利用できる。

日本病院薬剤師会による固形剤の無包装の安定性として、温度40℃、湿度75%RH(30℃又は25℃)、光60万ルクスが公開されたことも合せ、必要事項が整理された感があります。

クオリティカルチャーと品質マネジメント(2025年1月6日)

ICH Q10などによる品質システムを構築し、それを完成に近づけるものとしてクオリティカルチャーの実践があります。ICH Q10で言及されていないものとして、人の感じ方、考え方、行動があり、人としてあるべき心の状態をより望ましいものへと改善する活動になると思います。

自分自身をより組織に生かす(役立たせる)ために、現状をどのように受け止め(感じ)、どうすれば良いかを考え、周りの人と話し合って(会話)行動することで、より望ましい組織文化と業務結果が得られるものだと思います。

現状を受け止め、本来あるべき姿に思いを馳せたとき、何が問題でどういうところが欠けているかを感じ取り、どのように改善するかを考えたいものです。周りの人と常に会話することで一人一人の力を結束することができます。

問題点は、関係者のやる気を引き出しきれない職場の雰囲気かもしれないですし、依頼や指示があいまいである点かもしれません。仕事は一人では完結できないことが多いですので、各自が自分の担当するところを生かそうと考え、誠実に実践することで、支え合いや補い合う職場となり、効率も上がると思います。

また、感じ、考え、行動するというのは、そもそも一人一人が家庭で培ってきたものですので、家庭でも同じように、受け止め、支え合い、どうするのが良いか話し合うのがあるべき姿だと考えられます。

組織の発展のために(2024年9月3日)

業務の遂行において大切な要素を考えてみました。一つの業務にもいろいろなものが絡み、関係する一人ひとりの行為が連結することが大切になります。 
 一般的には、作業一つひとつについて、得られる基準と行う手順を定めて管理されます。ガイドラインで推奨された手順によって記録し、得られた結果が妥当であればその行為は問題ないとされます。これで全て良いかどうかについて、抜け漏れを防ぐことや組織の発展を想ったとき、もっと深い気づきが生まれると思います。

 一つひとつの行為がより良く連結するためには、該当する行為について、担当(者)がどのような思いでそれを行い、次の担当に連携するのが大切になります。つまり、担当責任としての

・社会に役立とうという思い、

・行為で得た感触・知見を関係する担当に話し合い、新たな気づきを得る、

即ち、単に決められたことを確実に実行するだけでなく、誠実な責任感をもって自身の仕事を完遂しようとすることがより良い結果をもたらします。

この責任感の程度は一人ひとり異なるのが現実で、(それは仕方がなく)一律に規定して求めることは難しいと思われます。しかし、組織のメンバーが話し合うことで、業務に対する組織としての向き合い方が一本化でき、一貫した結果や期待を超えた成果が得られます。さらには、結果が良くなるだけでなく、お客さまに受入られ、メンバー間の思いが重なり、認め合うことで仕事に対するやりがいや生きがいも生まれることを経験できます。自身とメンバーをどちらも生かせる配慮が組織発展の原点になると考えられます。

DIについて(2024年6月4日)

Data Integrityについて、日本では、2021年GMP省令一部改正公布通知第20条と2022年GMP事例集GMP20-13にそれぞれ:
・記録の信頼性(データインテグリティ)の確保について規定、継続的な管理を要する
・記録は、PIC/SのDIガイダンスにおけるAudit Trailにあたるものであり、記録の真正性を担保する記録を指す、などと規定されています。

また、2021年法令遵守ガイドライン第2、体制整備の項目では、

・記録の内容は適時かつ正確に記録される体制が必要、とされますが、DIそのものの通知は必要でないと行政は考えておられます。

一方、欧米ではそれぞれ、DIに関するガイダンスが発行されており、EUのPIC/S DIガイダンス(2021)では、DIを達成するシステム(仕組み)を解説しており、関連事項が網羅されています。品質マネジメントの達成をシステムで行うというEUの考えに沿っています。FDAからは、2018年にQ&Aが出されており、DIに関する思いはBackgroundに、個別事項は個々のQ&Aに解説されており、GMPの実施事項を補完させる内容となっています。

DIをどのように達成するかについては、2024年ラウンドテーブル(行政、業界団体、企業参加のディスカッション)の場、PMDAの講演で、個人意見とお断りになりながら、

・上級管理者のコミットメント、教育、システム化、点検、DI責任者のリーダーシップが大切、とまとめられています。

DIは、国民の考え方や各社の風土とも関わっていますので、バランスのとれた、組織に適切な取組みや手順を整備すべきだと思います。(写真は志賀高原、業界研修会後の散策)